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2022/11/14ネクストキャリア ~I・Uターンの視点でヒントを得る~前編

私たちキャリアコンサルタントの役割は、自分らしい生き方・働き方を実現していただくことを活動の全プロセス(活動開始から進路決定、そして新たな就業先で定着するまで)でご登録者の皆さまに伴走しながらご支援していくことです。その過程では、時にはご本人にとっては、「えっ!再就職活動に関係あるの?」と思われるような意外な情報提供をさせていただくこともあります。実はこの想定外の情報提供が視野を広げ、視点を変えて「ネクストキャリア」を考えるきっかけになることもあるからです。

I・Uターンの情報も「ネクストキャリア」を検討する切り口の一つとして挙げられます。一気にIUターンに飛躍するなんてと驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は再就職、IUターンどちらにも共通している点があるのです。

先日、東京の有楽町駅前にある「ふるさと回帰支援センター」を訪問し、実際に相談窓口となっている移住コンシェルジュの方のお話を伺ってきました。私たちキャリアコンサルタントにとっても、非常に興味深いお話でした。

本コラムでは、キャリアコンサルタントとして、訪問時にあらためて感じたIUターンと再就職活動との共通点4つについて前編・後編にわたりご紹介いたします。

IUターンは地域を理解し、つながっていくこと

「移住は単なる引っ越しではないんです」。当然のことなのかもしれませんが、とても新鮮で印象に残るコンシェルジェの方の言葉でした。

実際にそれぞれの自治体が暮らしていくこと、働くこと、子育てをすること等、様々な移住支援に工夫を凝らしています。例えば、『就農・就業応援フェア』、『福祉系国家資格取得サポート』、『IT業界への転職・起業支援』、『農・林・水産業体験ツアー』等々、多くのプログラムが準備されていました。つまり、IUターンはその地域をしっかりと理解し、地域に溶け込み、地域の方々とつながり、最終的には地域に貢献していくことが期待されているということがヒシヒシと伝わってきました。それだけに、IUターンを考える時は相手(移住先候補地)をしっかりと理解した上で自らの移住の目的を明確にすることが非常に大切なのだと感じました。

≪再就職との共通点その1≫

I・Uターンと同様に、再就職活動でも応募先企業を理解する、働く目的を明確にする、職場での人間関係を築き、組織に馴染み、貢献することが期待されています。

気になる土地でまずは体験

「地域への貢献」となると少しハードルが高くなってしまいましたか?就業することだけが地域への貢献ではないそうです。地域に新しい風を吹き込むことも歓迎されているそうです。これまでの人生で積み上げてきた経験・スキルそして大切な価値観あるいは得意なことを、地域の活動に活かしている方もいらっしゃるそうです。例えば、『読み聞かせ』、『〇〇教室の開催』、『芸術活動』等々。「都心ではもう誰かがやっていることだけど、地方でやっていないことに着目するとか、ひとつに決めずいろいろやってみるといいですよ!」とのことでした。

どこで、どのように暮らすかは現地を体験してみないとわからないことも多いそうです。気になる場所ヘは小旅行から始めてみる、体験ツアーに参加してみる、地元の方と触れ合う等、現地に行って、肌で感じてみて下さいとのことでした。いろいろな土地への憧れから始まってもよいのであれば、少し気軽に考えられますよね。まずは行動です!

≪再就職との共通点その2≫

再就職活動でも、企業のHPや求人票を眺めているだけではわからないことが多いのです。最初は方向性を絞り込まず、迷ったら応募して面接を受けてみて自分で確認する等々の積極的な行動が納得できる再就職につながります。悩むよりも行動です!

参考記事:「実際に求人企業へ行ってみる」ことの重要性 ―会社を知る、そして自分を知ってもらうということ | キャリアカフェ

後編では、「メリット、デメリットを考える」、「『孫ターン』・・・中・長期的に地域に貢献」をお伝えいたします。

ネクストキャリア ~I・Uターンの視点でヒントを得る~ 後編 はこちら

キャリアコンサルタント 宮本

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