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2025/04/14その仕事は「ライフワーク」「ライスワーク」?自分に合う仕事を考えるということ

「自分はどういう仕事をしていきたいか分かりません」 「自分に合う仕事はなんでしょうか」「良い仕事があれば応募したいです」

ご相談者から本当によく聞くフレーズです。

再就職活動を始める時にご希望をお伺いすると、まず何をどう考えればいいのか、何を基準に意思決定をすればいいのかが全く分からず、靄がかかっているようです、と言う方もいらっしゃいます。

目まぐるしく変化する社会や環境の中で、働き方や仕事に対する考え方も多様化しています。「自分に合う仕事」というキーワードをインターネットで調べたりAIに質問してみたりすると、適職診断、天職、ライフワーク、ライスワークなど様々な用語がでてきます。答えが欲しかったのにヒントばかりが多くなりすぎて、迷う方も多いと思います。

本当に自分に合う仕事に出会い、自分らしい人生の実現に向けて再就職活動を進めるためにはどうしたらいいのでしょうか。

そもそも「自分に合う仕事」とは何でしょうか?

どのような仕事を選択しても、その仕事が「合う」と思える感覚は一人ひとり異なります。ですから、実際にはご相談者が漠然とイメージされる「自分に合う仕事」と言える仕事が簡単に見つかるという訳ではありません。皆さんそれぞれの価値観や家庭のご事情、また経済的なバックグラウンドなどの違いにより、「合う」の基準も違ってくるのが実情です。そのため、当然ながら「自分に合う仕事」とは一人ひとりが考える生き方、考え方、価値観、希望条件に合う、もしくは近い仕事ということになります。

中には、子どもの教育費やローンの返済のため収入を優先させることが今の自分に「合う」と思う方もいるでしょう。これはまさに、「ライスワーク」としての選択です。一方で、「ライフワーク」としてやりがいや社会貢献性を重視する方、または趣味やご自身のやりたいこととの両立でバランスを取りたい方もいるでしょう。大切なのは「自分がいま何を大事(優先)したいのか」ではないかと思います。それが自分に合う仕事、と言えます。

仕事に何を期待していますか?

キャリアコンサルティングの際に、ご相談者の希望や何を優先順位としたいかを伺うと本当に十人十色、百人百様の回答をいただきます。

  • 給与が高い(年収のアップ又は前職と同水準であること) 
  • これまでの経験やスキルを活かしたい
  • 社会貢献につながる仕事がしたい
  • 職場環境が良いところ
  • 通勤しやすく、自宅から近い
  • やりがいを感じられる仕事 
  • 新たなチャレンジができる環境
  • キャリアアップができる
  • のんびり働きたい

また、ご家族の介護や育児との両立、またご自身が持病をお持ちなどの場合は、以下の内容を優先希望とされる方も多いです。
働き方を優先するケースです。

  • 休日が多い、フレックスや休日が取得しやすい 
  • 残業が少なくワークライフバランスが整えられる勤務形態
  • 在宅勤務が可能 
  • 育児、介護制度が利用できる

これらは比較的多く聞かれるものですが、みなさん一つだけということではなく、複数の希望をお持ちですし、時には矛盾するような希望もあります。だからこそ、なぜその条件を優先したいのか、仕事に対して何を期待しているのか、根本的な要因を確認し、しっかりと自己分析をしながら整理しておくことが必要です。

「合う仕事」を見つけるために

実はどれだけ頭で希望や条件を考えておいても、実際に再就職活動が進み求人案件を探していくと、当初考えていた方向性とは違う「合う仕事」に変わることがあります。自己分析をしてしっかり考えたはずなのに、なぜこうなるのでしょうか。

これは2つのケースが考えられます。

1つ目は、100%希望を満たすことを求めていたケースです。理想を求めることは決して悪いことではありません。しかし、再就職活動を進める中で「100%マッチした求人ほとんど無い」と気づくご相談者も少なくありません。応募先を絞り込む際に、より自分のニーズにマッチした仕事を探したいと思うのは当然だと思いますが、理想が高すぎてしまうと、応募先が少なくなり、活動が長期化するリスクもあります。求人案件に応募しながら、うまく進まない場合はどのような希望がネックになっているかもう一度見直してみましょう。

2つ目は、条件はそこまで合っていないけれど「やってみたい」と心が動くケースです。「面接で出会った、上司になる方とぜひ仕事してみたいと思った」 「仕事内容を詳しく聞いたらとにかくチャレンジしたいと思った」 「自分のことを高く評価してくれた企業だったので就職したいと思った」など、理由は様々です。このような心が動くことは大切なポイントです。しかし、このケースは、当初持っていた希望条件をあきらめることにもなり、リスクとなることもありますので、改めて優先すべきことを考え、納得した意思決定をする必要があります。

「条件が合う仕事」という観点だけで条件が揃っているのでこれだ!と思ったとしても、なんとなく気が進まないという仕事を選択してしまうと、せっかく再就職したのに早期離職につながる可能性があります。再就職活動の進捗に合わせて、希望の変化は出てくるものですので、自分にとって合う仕事とは何かを考え続けることが重要です。

まとめ

自分に合う仕事をみつけることは、簡単なことではないかもしれません。

希望の条件に合致するもの、という観点だけで「合う仕事」と判断するのではなく、仕事を通じて得たいものは何か?「やってみたい」と心が動くことは何か?という観点も重要です。再就職活動を進める中で、まずはどうしても譲れない条件を23つほど挙げて、さらに条件の優先順位を決めておくこともいいでしょう。実際に再就職活動を進めながら、最終的には本来自分が仕事に対して求めていることを掘り下げていくこともできます。

仕事で得たいことは何か、仕事を通じてどんな自分になりたいのかを考え、自分なりの働く目的や意味を明確にすることで、自分にとっての「合う仕事」に出会えるのではないでしょうか。
私たちキャリアコンサルタントは、「自分にとっての合う仕事」を探すことから一緒に進めるお手伝いをします。

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