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2024/02/13応募のチャンスを逃さないために

再就職活動を検討するご相談者の方から「求人案件が多い時期はあるのですか?」と聞かれることがあります。

求人案件数のデータについては、毎月厚生労働省が統計データを出していますが、様々な社会的環境要因などもあり、必ずしも法則性があるわけではありません。ただ、一般的には1月~3月が求人案件数のピークといわれています。その理由は、12月決算企業は新年度の予算として募集を始めること、3月決算の企業は新年度の節目である4月にむけて採用を強化するため求人がでやすい傾向なっていること、また12月の賞与支給後の退職者のリプレイスなどがあることなど、複数の背景が影響していると考えられます。実際に、日々ご支援をしている中でも、この時期は求人案件情報のアップデートが多いように感じます。

求人案件が多く出る時期というのは、確かに再就職活動を進めるうえで、一つの考慮事項かもしれません。ご相談者の方に求人案件が多い時期を聞かれた際に合わせてお伝えしているのが、「チャンスがいつ来るかわからないので、時期を逃さないよう応募できるようにしておきましょう」 ということです。ですが、いざ応募となると躊躇される方も多くいらっしゃいます。せっかく求人案件が増える時期に合わせて応募書類も作ってきたのに、なぜでしょうか。

条件が完全に一致していなくても応募しましょう

やはり一番多いのが 「条件が一致していないと応募しない」 というケースです。条件というのは、2つの視点があります。1つ目は、求人票に記載されている必要経験や資格、求める人物像などです。これらは企業が求める条件ですので一致しているに越したことはないのですが、完全に一致している求人案件がそれほどたくさんあるわけではありません。ある程度見込みがある求人案件であれば可能性にかけて応募していきましょう。

2つ目は、逆に応募者側の条件が細かくこだわりすぎて、求める条件がそろっていないと判断し、応募しないケースです。この場合も同様で、完全に条件似合う求人案件がそれほどあるわけではありません。100%マッチした求人案件でなくとも面接を通して新たな魅力を感じて志望度が上がったり、内定後のオファーの時点で評価されて条件提示の内容が変わったりすることもあります。

まずは応募、という姿勢が可能性を広げます。

1社ずつしか応募できないと思っていませんか?

久しぶりの就職活動で、現在所属している企業も1社しか受けずに入社した方に見られる傾向です。転職活動の経験のある方でも、性格的に1社ずつ丁寧に進めたい、という方もいらっしゃいます。転職活動では、1社ずつしか応募できないということはありません。むしろ、複数を応募して比較することをおすすめします。いざ面接や内定が出たときに、他の求人案件(企業)と比較ができないと、本当にこの会社で決定していいのか判断が難しくなることがあります。また、現在は応募から内定まで多くのプロセスがあるので、決定するまでの期間も1か月~2か月ほどかかります。1社ずつでは非効率で活動を長期化させる要因になってしまいますので、できれば複数同時に応募していき、本当に自分に合う企業を比較検討できるようにしましょう。

面接や内定は断ってはいけないと思っていませんか?

このようなケースは転職活動が久しぶりの方や、性格的に断るのが苦手という方に見られる傾向です。選考が進んだ後に、面接辞退、内定が出た後に辞退することはできます。上述のように、複数を同時応募し、複数の内定を得て比較検討ができますが、むしろ応募者は内定を得ていないと選ぶ立場にはなれません。その点からも、やはりできる限り間口を広げて応募していくことの重要性がわかると思います。辞退の意向の伝え方に困ったときは、キャリアコンサルタントに相談してアドバイスを受けるのもいいでしょう。

迷ったら応募!チャンスを逃さないために

今回は応募を躊躇する要因を例に、応募のチャンスを逃さないためのヒントについてお伝えしました。誰しも理想の条件や理想の企業のイメージがあるものです。理想は理想で大切なことですので、その理想に少しでも近づき、可能性を広げるためにも、「迷ったら応募」 というスタンスで臨みましょう。

私たちキャリアコンサルタントは再就職活動におけるコツやノウハウはもちろん、躊躇してしまうときにそっと背中をおす、そのような役割もできればと思っています。自分の納得のいくキャリアのためにも、積極的に活動し自ら選択した次のキャリアの一歩を踏み出しましょう。

キャリアコンサルタント 野村

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