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2023/01/10起業という選択 ~大切なのは「やりたい仕事」?「起業すること」?~

会社を退職したことを好機ととらえて、自分で起業したいと考えている方もいらっしゃると思います。会社を構成する一員ではなく、自分が先頭に立って仕事をしてみたいと思うこともあるかもしれません。これまでご支援してきた方の中で、「起業すること」を選択した方の事例をご紹介したいと思います。

「やりたい仕事」の先にあった「起業」 

まずは「やりたい仕事」を一生懸命しているうちに、流れに乗って起業することになった方の事例です。

40代後半の女性で、半導体の工場で製造や事務補助などの仕事をされていました。退職後は、正社員にはこだわらずに、自分がやりたい仕事に就きたいとおっしゃっていました。以前よりリラクゼーションに興味があったということで、雇用保険を受給しながら、マッサージやアロマなどの資格を取得されました。その後、週3日リラクゼーションの施術を行うという条件で、温泉施設から委託されている会社の内定を得ることができました。再就職の挨拶に来ていただいた際に、お子様もいらっしゃるので、無理のない範囲で勤務しながら勉強を続け、将来は自宅で開業ができたらいいな、と笑顔で話していらっしゃいました。

それから数年後、温泉施設で久しぶりにその方と再会しました。そして、「私、社長になってしまいました。」と報告してくださいました。温泉施設でリラクゼーションを行っていた会社が撤退し、その会社の代わりに仕事をしてくれないか、と声がかかったとのことでした。そのためにご自身で会社を立ち上げ、夢中で仕事をしているうちに、社員が5人いる会社に成長されたそうです。「社員を育てても、すぐに辞めてしまうことが悩みです。」と話す姿は、すっかり経営者の顔になっていました。

「起業すること」が目的だった「起業」

次に「絶対に起業したい。業種はなんでもよい」とおっしゃっていた方の事例です。

50代半ばの男性で、百貨店の管理職をされていました。販売のノウハウを活かしたいとのことでしたが、特に「これが売りたい」というものはなく、「起業すること」が目的でした。フランチャイズの説明会に積極的に参加し、自分にできる事業を様々な角度から検討されていました。最終的に、分譲住宅が多く建設される予定があり、集客が見込めそうな場所で、コンビニエンスストアのオーナーになることを決意されました。事前にしっかり準備し、資金計画も行って開業されたのですが、残念ながら、分譲住宅の建設計画自体が先送りになり、本部からのノルマをクリアすることができずに撤退されました。これまでの経験を活かし、常に笑顔を絶やさない明るい接客で、お客様からの評判も良かったそうですが、予期せぬ事態が起こり、計画通りにいかなかったとのことでした。

その後は、「起業すること」へのこだわりがなくなり、コンビニエンスストアや百貨店での経験をアピールすることで、清掃会社のマネージャーとして再就職をされました。「いろいろありましたが、人生に無駄な経験はひとつもありませんでした。」とにこやかにお話されている姿が印象に残りました。

起業に大切なこと

夢をもって起業されることは素晴らしいことだと思います。しかし、起業を検討されていらっしゃる方は、もう一度「何がしたいのか」「何を大切にしているのか」を自分自身に問いかけてみてはいかがでしょうか。

どんなに万全に準備をしても、世の中には「自分の予期せぬこと」が起こる可能性があります。起業するためには、「覚悟を持つ」ことも必要になるようです。私たちキャリアコンサルトがお考えの整理などお手伝いさせていただきますので、いっしょに検討していきましょう!

キャリアコンサルタント 池上

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