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2021/03/16転職活動での資格の捉え方 資格が先か、就職が先か

転職を考え始められた方の中には、「まずは資格を取り就職活動を有利に進めよう」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際に求人を検索すると、求人票の応募要件に必要な資格、経験等が記載されている案件が多く出てきます。一方で、応募要件に資格の有無を問わず、未経験者を募集されている案件があるのも事実です。
転職をする上で、資格を先に取得すべきなのか、先に就職をすべきなのか非常に悩ましいところです。

資格の種類

まず、資格にはどのような種類があるのか、1つの分類例*を見て行きましょう。
大きく分けると、国や国から委託された機関が認定する国家資格と、企業や団体が基準を設け認定する民間資格に分類できます。
国家資格には、医師、弁護士などの資格がないと業務をすることができない業務独占資格や、保育士、調理師など有資格者のみが名乗れる名称独占資格があります。また、地建物取引士、旅行業務取扱管理者など特定の事業を営む際に、法律で規定した有資格者を置かなければならい設置義務資格があります。民間資格は、法律で規定されたものではないことから、実務に直結し知名度の高い簿記検定やTOEICなどの資格もありますが、多種多様なものがありますので、必要性や有効性などを事前に調べてから受ける必要があります。

資格毎の取得タイミング

国家資格のうち、業務独占資格については、資格がないと仕事ができませんので就職する前に取得する必要があります。名称独占資格の仕事は、無資格でもできる仕事があり、求人の募集要件に資格が入っている場合は就職前に資格を取得する必要がありますが、募集要件に入っていなければ入社後に取得することも可能です。
設置義務資格の仕事は、募集企業に既に有資格者が在籍していれば、無資格でも募集をしているケースもあり、その場合は就職後に資格取得を求められます。ただし、その企業に有資格者が在籍していない場合は有資格者を募集されますので、事前取得が必須になります。

求人募集企業の資格の捉え方

それでは、求人募集している企業は、資格をどのように捉えているのでしょうか。
応募要件に資格、経験を必須条件にして募集している企業は、即戦力を求めています。このような企業では、資格を取得して知識があると言っても、実務経験がないと応募しても採用にはなかなか至りません。
では、応募要件に資格・経験を「歓迎」または、「あれば尚可」で採用している企業はどうでしょうか。このような企業では、実務経験がなくとも、取得した資格の知識等を考慮されて採用される可能性は高くなります。入社後も資格取得で得た知識を実務で活用し、経験を積んでいくことで、将来の成長を期待していると言えるでしょう。また、入社後に資格取得を推奨する企業もあり、こちらは資格に関係なく、熱意ややる気が採否を左右するでしょう。
このように、求人の募集要件を見るだけでも企業側の資格に対する捉え方は一様ではありません。

募集要件と資格の関係性

ここまで資格の種類と募集企業の資格の捉え方を見てきました。
転職と合わせて資格取得を検討される際には、資格取得が最優先と考えるだけではなく、先に今後のキャリアを十分に考えた上で、資格の種類や必要性を確認してから、取得タイミングを考えるといいでしょう。
また、企業側も選考の段階で資格を募集要件にしている企業もあれば、採用後に取得を推奨する企業もあります。今後のキャリアの方向性を定めてから、転職前に資格を取得するのか、転職後に資格を取得するのかを決めてはいかがでしょうか。

出典元:国家資格の概要について|文部科学省

キャリアコンサルタント 木戸

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