2020/12/10退職理由の伝え方
応募活動が進み、面接が入ってくると退職理由をどう説明したらよいかというご相談を受けます。面接ではよく聞かれる質問です。どのように退職理由をお話しするとよいか、うまく説明できるヒントをお伝えできればと思います。
退職理由を本音で話すべきか
誰でも少なからず前職の不満はあるのではないでしょうか。人間関係の不満、業務に対する不満、給与や評価に対する不満など、様々な不満があると思います。
先日ある活動中の方との面談の中で、面接後の振り返りを行いました。「カジュアルな雰囲気の面接だったので、つい正直に前職での上司に対する不満を話してしまった」 とおっしゃっていました。ネガティブな話は面接官に対してマイナスイメージしか残らず、信頼感を持ってもらえなかったと自己評価をされていました。そして、やはり残念ながら、その面接はお話が先に進みませんでした。
不満をそのまま本音で話してしまうと、「入社してもネガティブな思いを抱え、不満を言う人」と思われる可能性があります。退職理由を聞いた面接官にネガティブな印象を与えないように伝えるためにはどうすればよいでしょうか。
先ほどの活動中の方は上司に対する不満は口にせず、やりたいことができない環境に行き詰まったため、新しい環境でチャレンジしたいという理由にしました。退職理由の後に、応募先の企業ではやりたいことが実現できると感じたことが、志望の動機だと伝えたところ、面接がうまく進みました。
退職理由を伝える時は、不満をそのまま話すのではなく、前向きな理由に言い換えて説明することが大切です。
会社都合で退職した時の理由
会社の業績悪化により早期退職をするなど、会社都合で退職した時の理由はどのように説明したらよいでしょうか。
会社都合で退職というと、応募先企業がよく思わないのではと心配される声をよく聞きます。ですが、優秀な社員を手放した会社から、よい人材が採用できるチャンスと捉えている会社はありますので心配しすぎなくても大丈夫です。
「自分の意思に反し退職をすることになりましたが、この環境に居続けるより、これをよい機会と捉えました。実は以前から考えていたことがあり、まさに今チャレンジする時が来ました。」 というような流れでお話しすると前向きな印象でお話ができます。
退職理由はさらりと話し、それよりも今後その会社で何がやりたいかを前向きに伝えていきましょう。
キャリアに沿って話を組み立てるとうまくいく
面接は自分のキャリアのお話をする場です。過去のキャリア → 現在 → 未来のキャリア をつなげてお話ができるように準備することが必要です。
過去のキャリアを振り返り、現在やりたいと思っていることが前職で実現できなかった理由は何でしょうか。そこから退職理由を考えてみましょう。
未来のキャリアを考え、これからやりたいことキャリアプランを思い描きましょう。応募先の会社ではやりたいことが実現できる。それが志望動機となります。
キャリアに沿って退職理由と志望動機をお話できれば、面接でどんな質問が来ても落ち着いてお話することができます。
病気や介護などで退職した場合、未来のキャリアを考えることが難しいとお感じになっていると思います。その際は担当のコンサルタントにご相談ください。
退職理由の伝えるときは、前向きに話すよう心掛けること。ご自身のキャリアを軸とし志望動機へつながるよう前向きな退職理由を準備しましょう。そのキャリアのストーリーが応募先企業の考えとマッチすれば内定にぐっと近づくことになります。退職理由はそれぞれおありかと思いますので、どう話したらよいか悩むことがありましたら、私たちキャリアコンサルタントと一緒に前向きな退職理由を考えていきましょう。