ライトマネジメント

お客様インタビュー:CTCテクノロジー株式会社様

Will・Can・Mustを用いたコンテンツと、より深い理解につながるワークシートで、キャリア面談力を高められた(CTCテクノロジー株式会社様)

「面談力をつける」というと、言葉の選び方や会話運びの手法など、実践的なテクニックを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、面談の目的や聞き手の役割など、その面談の「核」となる部分が理解できていなければ、言葉や技術を尽くしたところで、実りある面談にすることは難しいでしょう。

今回は当社の提供する、キャリア開発支援における管理職の役割を学び、部下一人ひとりの将来のキャリアビジョンを考えるプログラム「上司向け キャリア面談eラーニング」を導入された企業様にお話を伺いました。

今回インタビューにご協力いただいたのは、「CTCテクノロジー株式会社」様です。インタビューでは、人事部 採用育成課にてキャリア自律の推進に取り組む鈴木様、大坪様、野々村様に登場いただき、「上司向け キャリア面談eラーニング」を検討された理由、研修やその前後の様子など、詳しくお話を伺いました。

「最近どう?」ではなく、本音で自己開示してもらえるキャリア面談を

――今回、「上司向け キャリア面談eラーニング」を導入いただいた背景には、どのような理由があったのでしょうか。

鈴木様:恥ずかしい話ではありますが、「課長と最近1on1ミーティングをやったけれど、いきなり『最近どう?』と聞くのは勘弁してほしい」と、中堅社員がこぼしていました。我々も課長職に半年かけてコーチング研修をしてはいましたが、おそらく「言っていることは分かるものの、実践できるレベルまでは達していない」様子がうかがえたので、何か手を打たねばと思いました。

CTCテクノロジー株式会社 人事部 採用育成課 鈴木様
CTCテクノロジー株式会社 人事部 採用育成課
鈴木様

課長に求められるマネジメントには評価や目標管理といったティーチング的な部分、進捗管理などコーチングの部分もありますが、自己開示をしてもらうキャリアカウンセリング的な部分も重要です。それにはまず信頼関係がなければならない。ただ、部下に本音で「私のキャリア展望」を語らせることができる安全な場を作って、しっかり話を聞く力はなかなか身に付かないものですよね。それに当時、人事制度的には「キャリア自律」にかじを切っていたものの、組織のマネジメントのなかで「キャリア自律が本当に重要なのか?」というところが、まだ疑問視されていたのかもしれません。

――課長職の皆さまのキャリア開発に関する研修も、当初は厳しい状況だったとうかがっています。

鈴木様:一昨年の秋に、3ヵ月ほどとあるキャリア開発の動画コンテンツを試してみたのですが、課長職の6割弱しか受講できませんでした。それもたびたび「まもなく視聴期限が切れます」と受講を促したうえでのことです。課長には日々の業務に加えて責任者としての報告確認やトラブル対応など、自分の都合だけで進められない業務もあり、時間の管理が難しいのですね。そこで合理性を考えてすき間時間に視聴できる動画コンテンツを用意したのですが、逆にいつでも視聴できるというので優先度が下がってしまって、ログインはしても最後まで視聴できなかったのです。そこで、人事としては「次の自己申告面談へ向けて、確実に面談力を強化しなければ」ということになり、新たな施策を考え始めました。

ロールプレイだけでない、「Will・Can・Must」のフレームワークを用いた具体的な説明が決め手に

――数ある研修会社のなかから当社の「上司向け キャリア面談eラーニング」を選ばれた理由は何でしょうか?

鈴木様:まず、先ほどの動画コンテンツのどこが当社にマッチしなかったかというと、いわゆるTIPS動画だったことがあります。上司と部下の面談シーンや、ロールプレイの映像が中心になっていて、それに少し解説が加えられているだけだったのですね。単に「傾聴」、「共感」といったキーワードを繰り返したり、トレンドに乗って「年下の部下にはどう接すればいいか」といった例を示したりというような。

CTCテクノロジー株式会社 人事部 採用育成課 課長 大坪様
CTCテクノロジー株式会社 人事部 採用育成課
課長 大坪様

一方「上司向け キャリア面談eラーニング」を視聴するなかで「Will・Can・Must」のフレームワークを用いて具体的に面談のポイントが説明されているのがとても良いと感じました。特にしっかりと話を聞いたうえで、組織の「Must」、「役割・期待を伝える」という内容まで含まれていたことは大きいですね。基本中の基本ではありますが、なかなかできていないことでもある。これが、採用の決め手になったポイントかなと。

大坪様:当時は評価面談・キャリア面談のスタートが迫るなか、多忙な課長職にキャリア面談の必要性を理解してもらうため、「面談の目的」や「面談における管理職の役割」といったポイントだけでもインプットしたい……という状況でした。コロナ禍で集合型の研修も難しかったので「eラーニングで手っ取り早くポイントを押さえられる研修」という点は強かったですね。実際に、キャリア面談の必要性についてはしっかり理解してもらえたと感じています。

野々村様:構成も見やすくシンプルにまとめられていて、「これはOK、これはNG」といったことが、忙しいなか、合間に見ていてもスッと入ってきましたね。「面談の進め方」までの持っていき方が非常にうまくできていて、面白いeラーニングだと感じました。

「上司向け キャリア面談eラーニング」で受講率が6割→9割にジャンプアップ!

――「上司向け キャリア面談eラーニング」はワークシートを印刷して記入しながら進めますが、このワークシートにも貴社ならではの工夫があるそうですね。

鈴木様:記入する課題の表現がやや抽象的だったので、当社用にカスタマイズしてもらいました。既製のeラーニングだと簡単には内容をカスタマイズできないことも多いですが、今回は逆に担当者様の方から「ご希望があればカスタマイズしますので」と、親身になって相談に乗ってもらえましたね。

例えば「気付いたこと、感じたことは何ですか?」といった項目などをより具体的に、4項目ほどに分けました。ここで「自分に当てはまることがありましたか?」と聞かれれば「NGの例に近い言動をしてしまっているな」といった気付きにもつながりますよね。こういった風に「復習と理解を兼ねて書きながら進める」ようカスタムしていただいたのは、導入しやすさにつながったと感じています。

――実際に「上司向け キャリア面談eラーニング」を導入してみて、どのような効果をお感じですか。

鈴木様:受講率は6割から9割まで改善しました。内容がマッチしていて面白かったこともありますし、まず導入にあたって過去の二の舞にならないよう、人事制度を策定している課とタッグを組んだことも効いたと思います。課長職に面談スケジュールを告知する際にあわせて「eラーニングを実施するので、参考にしてください」と伝え、「人事制度とeラーニングは一体になっている」ことを理解してもらいました。

「課長のキャリア面談力」が注目されているのは最近のことですから、課長当人としては「さらに求められることが増えるのか」という煩わしさもあったと思います。そんななかでも、課長たちには「eラーニングを受けてみたら、キャリア面談力の重要性が分かった」と言ってもらえました。これはやはり、「上司向け キャリア面談eラーニング」の説得力のある解説が大きかったのではないでしょうか。

――「キャリア面談力が注目されたのは最近」とのことですが、それ以前からキャリア面談自体は実施されていたのですか。

鈴木様:実は既に自己申告制度としてはかなり前より実施してきています。部下があらかじめ異動希望、キャリア展望、「なりたい姿」といったことを入力しておき、それを上司が見ながら面談するといったものです。ただ、面談対象となるポジションは2023年の人事制度改訂によって広がりました。

「これからはキャリア自律を」と考える上層部と相談しながらキャリアデザイン研修を始めたのが、私が人事に配属された4年前でした。そのとき「キャリアデザイン研修は離職のきっかけになるのでは」という懸念を晴らすために、管理職向けキャリアセミナーも導入しています。

野々村様:人事制度を改訂する前から、人事部長がキャリア自律を掲げていて、その思いが新たな人事制度のベースになりました。制度が固まる段階から、自律というキーワードは意識していましたね。

シニアも、若手も……全方位的にキャリアについて考える機会を仕掛けていきたい

――これから、キャリア支援についてどのように取り組んでいきたいですか?

鈴木様:キャリア施策については、イントラネット上で人事が主催しているキャリアについてのサイトで「シニアの座談会」や、我々の「キャリアの理論」を公開したりしたいです。ただ今年は「上司向け キャリア面談eラーニング」で、多くの課長職がキャリア自律の意味」を理解していますから、ここであらためて学びたい人を募っていこうと。あわせて、若手やシニアにもキャリアデザイン研修の機会を作るなど、もっと全方位的に仕掛けていく必要があると考えています。

「一度にやるのは大変だから順番にやろう、○○は来年度に回そう」といった話もよく耳にしますが、その一方で、うまくいっているところは待ったなしであれもこれも同時にやっているんですよ。せっかくここまで来ましたから、この1年で間髪入れずにこれらをやっていって、皆がキャリアについて考え、キャリアコンサルタントに相談し、面談も活用する……という形で活性化させたいですね。

CTCテクノロジー株式会社 人事部 採用育成課 野々村様
CTCテクノロジー株式会社 人事部 採用育成課
野々村様

野々村様:人事部として社員に顔と名前は認知をされてはいるものの、直接的なつながりはまだまだ薄いと感じています。コロナ禍を乗り越えて対面で接する機会も増えていますから、もっと現場の皆さんとの関わりを増やしていく、つなげていく必要があるのかなと考えています。

そうして社員が考えていることや課題だと感じていることをリアルに抽出できたら、我々の今後の企画にも反映できますし、逆に社員の方にも、我々が身近になることで、さまざまなサポートをするきっかけができたら、より生き生きと仕事をしてもらえるかなと。

大坪様:研修も育成も、やはりしっかりと目的を持って前向きな姿勢で取り組んでいかないと、なかなか効果が出てきません。だから、まず動機付けや必要性をしっかりと認識してもらえるように取り組んでいきたいですね。そして我々も各現場の「どう成長していきたいか」をしっかりとキャッチアップし、それにマッチした育成をやっていければ。

――皆さまがキャリア支援について全方位的に仕掛けていく一助となれるよう、これからも当社の強みを生かして、サポートに努めてまいります。本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

企業名:CTCテクノロジー株式会社
本社所在地:〒105-6911 東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー
ホームページ:https://www.ctct.co.jp/

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https://mpg.rightmanagement.jp/tm/development/career/e_learning/details13.html

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