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2023/07/18アフターコロナの転職市場はどう変化した?今人材に必要とされる"5つ"の必須能力

2020年に端を発するコロナショックで、企業の採用活動は縮小・中止が相次ぎました。それに伴い、転職を余儀なくされたり、転職活動に苦戦したりした方も多いのではないでしょうか。また、世の中の状況が落ち着くまで、転職活動を控えていたという方もいるかもしれません。しかし、現在はアフターコロナに移行して、転職市場も活気を取り戻しつつあります。転職活動を再開するには、好機ともいえるでしょう。 

そこで今回は、アフターコロナにおける転職市場の状況や、コロナ禍を経て重要度の高まったスキルなどを紹介します。また、アフターコロナの転職を成功させるポイントも解説しますので、参考にしてみてください。 

●アフターコロナの今、転職市場の状況とは? 

アフターコロナといわれる今、転職市場の状況はどれくらいまで回復したのでしょうか。 
本章では、調査データを踏まえつつ、現在の求人倍率や雇用情勢などについて解説します。 

求人数は回復しつつあり、採用は活発化へ

新型コロナウイルスの影響で企業の採用活動は一時ストップしていましたが、今は徐々に再開しつつあります。

有効求人倍率は2021年1月時点で「1.04倍(※1)」まで落ち込んでいたものの、2023年2月には「1.34倍(※2)」まで回復しました。2019年12月の求人倍率が「1.57倍(※3)」だったことを考えると、コロナ流行前の状況までは戻っていないものの、回復基調にはあるといえるでしょう。内閣府も経済報告(※4)のなかで、「雇用情勢は、持ち直している。先行きについては、持ち直しが続くことが期待される」と前向きな展望を述べています。企業の採用活動は今後も活発化が見込まれるため、転職・再就職のチャンスは広がりつつある状況です。

※参考1:新型コロナウイルス感染症関連情報: 新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響 国内統計:有効求人倍率|独立行政法人 労働政策研究・研修機構 
※参考2:職業紹介-都道府県別有効求人倍率|独立行政法人 労働政策研究・研修機構 
※参考3:一般職業紹介状況(令和元年12月分及び令和元年分)について|厚生労働省 
※参考4:月例経済報告(令和5年2月)|内閣府

どの業界でも「人材不足」が叫ばれている 

現在はアフターコロナに移行したことで、多くの企業が事業活動の遅れを取り戻すために急ピッチで採用活動を進めています。そのため、どの業界においても人材不足が叫ばれている状態です。マンパワーグループの雇用予測調査(※)によれば、2023年4~6月期において「必要なスキルを持つ人材の確保に苦労している」と答えた日本企業は「78%」にも及びます。特に中規模企業(従業員50~249名)は「82%」、大規模企業(従業員250名以上)は「83%」と高い数値を記録しており、企業規模が大きくなるほど人材不足に悩んでいるのが実態です。 

また、同調査では、業界ごとの増員予測についても発表しています。2023年4月~6月期はすべての業種で増員の見込みが立っていますが、増員予測の見通しが最も堅調な業界は「運輸・物流・自動車」です。また、次いで「情報技術」「ヘルスケア・ライフサイエンス」「その他(公共機関やNGOなど)」「通信サービス」「エネルギー・公益事業」「金融・不動産」などの順で増員の機運が高まっており、幅広い業界で採用活動が活況となっています。 

※参考:日本の雇用予測調査結果2023年第2四半期|マンパワーグループ(PDF) 

採用の比重が「年齢<スキル」へ 

アフターコロナの採用活動では、十分なスキルを備えた「即戦力人材」がより一層求められやすくなっているのが特徴です。 

というのも、企業はコロナ禍で停滞してしまった事業活動を、できるだけ速やかに軌道へ乗せたいと考えています。結果的に企業は育成の必要がなく、自走して成果を出してくれる人材を求める傾向にあるのです。そのため、転職市場では経験豊富なミドル・シニア人材に、従来にも増して注目が集まっています。「スキルさえあれば年齢は関係ない」という企業も、決して少なくありません。 

ミドル・シニア人材は管理職経験を積んでいることが多く、スタートアップやベンチャー企業で貴重な"経営人材"として迎えられる例も珍しくありません。また、長年で培った基礎能力の高さや柔軟性が、企業から高い評価を得ることもあります。アフターコロナの転職市場は、ミドル・シニア人材に追い風の状況といえるでしょう。 

●コロナ禍を経て、労働環境はどのように変化した?

No1.10826001000 .jpgコロナ禍を経て、日本企業では働き方や人事制度、職場風土が大きく変化しました。アフターコロナの転職活動では、労働環境の変化も正しく理解したうえで、新たなスキルセットを身につける努力が求められるでしょう。そこで本章では、コロナ禍を経て、日本の職場・労働環境に訪れた"3つ"の顕著な変化について解説します。 

ハイブリッドワークの一般化

コロナ禍では感染対策上、対面でのコミュニケーションが難しくなり、オフィスへ出社しないテレワークが広まりました。現在は出社が再開しつつありますが、なかには出社とテレワークを一定割合で使い分ける「ハイブリッドワーク」を導入している企業もあります。働き方に柔軟性が生まれつつある一方、業務上でコミュニケーションのロスやエラーも発生しやすくなっている状況です。リモート環境で働く場合には、遠隔でチームメンバーとうまく連携を図ったり、モチベーションをセルフコントロールしたりするスキルが新たに求められるでしょう。 

DX(デジタル・トランスフォーメーション)の加速 

企業はコロナ禍で対面での営業活動が厳しくなり、顧客との接点が減りました。そのため、多くの企業がECサイトを構築したり、Webマーケティングを始めたりとデジタル化に踏み切っています。また、テレワークの浸透で社内SNSやテレビ電話ツールなど、ICTツールの活用も進みました。なかにはAIやビッグデータなどの最新技術を活用し、新規事業に着手した企業もあります。このようにDX(デジタル・トランスフォーメーション)が加速している影響で、企業によっては"デジタルスキル"が重要な採用基準になっている場合もあるでしょう。 

成果主義の浸透 

コロナ禍でテレワークが一般的になるにつれ、企業は従業員一人ひとりの仕事ぶりを細かく把握できなくなりました。多くの企業では、従業員の人事評価を正しく決められないという課題も生まれています。それに伴って、「成果主義」の人事評価制度を新たに取り入れ、定量的な実績をより重視する企業も増えてきました。成果主義の企業で働く人材は、細かく上司から指示をされなくても、自律的に目に見える成果を出す力が求められます。 

●アフターコロナの今、必要とされる"5つ"の能力 

コロナ禍で労働環境が変動するなか、人材に求められる知識・スキルも刻々と変化している状況です。 
そこで本章では、アフターコロナの今、特に企業から必要とされている5つの能力について解説します。 

デジタルリテラシー 

近年はさまざまな業界でDXが進み、デジタルツールの活用が当たり前になっている状況です。アフターコロナにおいては、事業におけるデジタル化がより一層進むと考えられます。そのため、デジタルリテラシーの重要性は今後さらに高まるでしょう。目的に応じてさまざまなデジタル技術を使いこなせる人材や、セキュリティに対する知識を備えている人材は組織内で重宝されやすくなります。 

柔軟なコミュニケーション能力 

アフターコロナにおいては、テレワークやハイブリッドワークなど、組織内の働き方も多様化しています。そのため、同僚や上司と柔軟にやり取りできるコミュニケーション能力も必要です。場所や手法にかかわらず相手をうまく巻き込み、業務やプロジェクトを進められる人材であれば、リモート環境でも生産性を高くして働けるでしょう。 

強いリーダーシップ 

アフターコロナといえど、まだ社会情勢の予断は許さず、働く人たちの不安は残っている状態です。だからこそ、組織の先頭に立つ人材には、強い意思を持ってビジョンを示し、周囲を動機付けられるリーダーシップが求められます。不安定な時代においてもスピーディに意思決定できる人材は、企業からの評価も高まりやすいでしょう。 

自律性 

社会の不安が高まっている状況では、企業の経営陣といえども正しい判断ができるとは限りません。そのため、アフターコロナにおいては、一人ひとりが高い自律性を持って業務を進める必要があります。また、テレワークが浸透している職場においては、自律性の高い人のほうが生産性も高まり、より成果を出しやすくなるでしょう。 

回復力(レジリエンス) 

回復力(レジリエンス)とは、ストレスや危機的な状況からすぐに立ち直る力のことです。アフターコロナの不安定な情勢では、企業の事業方針が大きく変わり、仕事内容や役割が頻繁に変化することも考えられます。その都度ショックを引きずるのではなく、すぐに気持ちを切り替えられれば、業務を円滑に進めやすくなるでしょう。 

●アフターコロナの転職活動を成功させるポイント 

アフターコロナにおいては、キャリアや転職活動のあり方も従来とは変わってきている状況です。 
そこで本章では、アフターコロナの転職活動を成功させるためのポイントについて解説します。 

先々まで見通して、応募企業を選ぶ 

アフターコロナはまだ不安定な社会情勢だからこそ、転職後に事業基盤が揺らいでしまうというリスクも考えられます。そのため、企業選びもできるだけ慎重になることが肝心です。具体的には、「将来的に需要が見込める業界か」「事業として成長が感じられそうか」「資金調達の状況はどうか」といった幅広い観点で応募先を選ぶようにしましょう。先々まで見越したうえで企業研究しておくことで、より後悔のないキャリアを選択できます。 

募集背景を正しく理解する 

アフターコロナの採用活動においては、多くの企業が「事業を回復軌道に乗せるため」「新卒採用が止まっていて人員が不足しているため」といった明確な背景・目的を持って人材を募集しています。そのため、事前に求人情報の募集背景を読み込み、自身に求められる役割を正しく理解しておくことが重要です。企業側の採用目的を深く知っておけば、面接でアピールすべき強みや経験を決めやすく、企業からの評価も高めやすくなるでしょう。 

オンライン面接への対策を欠かさない 

コロナ禍をきっかけに、オンライン面接を導入した企業も少なくありません。オンライン面接は求職者にとって遠方からでも受けられるというメリットがある一方で、身振りや手振りを使えないため、熱意が伝わりにくいというデメリットもあります。そのため、自分の想いを正しく言語化し、抑揚のある話し方で伝えられるよう入念に練習しておきましょう。転職エージェントや再就職支援会社に相談し、面接対策をしておくことも有効です。 

オンライン面接への対策については『WEB面接(オンライン面接)を受ける際のポイントとテクニック』でも詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。 

●アフターコロナの転職では、先を見据えた企業選びを 

アフターコロナに移行した今では、企業の採用活動が徐々に活発化し、求人の数も増えてきている状況です。多くの企業が人材不足の課題を抱える今だからこそ、求職者としては転職のチャンスともいえます。ただし、現在はVUCA(ブーカ)時代ともいわれ、社会情勢が目まぐるしく変動している状況に変わりはありません。転職先を決める際は、将来的な事業の成長や変動も見越したうえで応募することで、後悔のない選択ができるでしょう。 

※VUCA時代の転職活動のポイントについては『VUCA時代に求められる人材とは?予測困難な時代のキャリア形成に必要な"3つ"の行動』をご覧ください。 

 

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