再就職活動ライブラリ キャリアカフェ career cafe

記事を読もうColumn

2023/10/2350代の再就職、早期決定される方の行動特性とは?(後編)

前編に続き、50代の方々の再就職活動の例を見ながら、早期決定の参考になる行動特性をご紹介いたします。

4)初めからブレがない、覚悟を決めている 

4つ目の特徴としては、在職中に再就職を決めると思っているのは何のためか、自分で明確な方向性や答えが整理できている方も再就職が早いということが挙げられます。 

まれに在職中や早期の就職にこだわる方の中に、近所や親せきに退職したことを知られたくないから、という外部の環境要因の方がいらっしゃいます。もちろん多少の要因にはなりますが、極論として応募書類に「退職後世間体が悪いので貴社なら入れると思い応募しました」というニュアンスのことを書き、採用してくれるほど転職活動は甘くはないです。 方向性もぶれていて覚悟が無いように他者からは見えます。 

また、良いところがあれば受けるよ、というスタンスだと長引く傾向があります。その「良いところ」が具体的に何で、いくつかある中で優先順位がついているのか、ご自身の中で条件等の折り合える部分がどこなのか、方向性を決めるにも現実を受け入れ、その覚悟が必要です。 

もちろん、これだけは譲れない、MUSTの事があるのは当たり前です。そのMUSTを軸として求人を比較したり、自分の強みや熱意を加味したりしながら応募先を探していきましょう。 

5)自己客観性、担当コンサルタントとの付き合い方がうまい 

就職活動は応援者が多いと早期決定に繋がりやすい傾向があります。進路求職のアドバイスする担当コンサルタントの他、求人情報を豊富に持っているサイトやエージェント、心理的に支えとなる人など身近な応援者は周囲にいますか?必要なことを他人に求めることができる方は、それぞれの方から多角的なアドバイスを貰え、ご自身を客観的に捉えることができます。 

アドバイスをすぐに行動に移したり、他人の意見を聞いて素直に検討できたりするので、方向性を早期に決定できることが多いようです。 

また、それぞれの応援者に対してレスポンスが早い人も応援者はますます応援に力が入り、ますます皆さんの力になりたいと思うため良い連鎖が生まれます。頼られることは嬉しいことです。迷惑になるのではないか、そこまで協力してくれないかもしれないと躊躇せず、思い切って声をかけることができる方が、ネットワークを作り、人脈を活かして活動しています。 

50代の方々は「頼る」ことよりも「頼られる」ことが日常的になっておりご自身から上手く求めることができない、又は伝え方が無意識に指示的になっている方もいらっしゃいます。そのコミュニケーションの癖は、新たな「応援者」となる担当コンサルタントとの関わりの中で、意識すると修正できることも多いです。ご自身のリソースを一緒に見なおし、応援者を増やしていきましょう。 

まとめ 

次の就職先を早期決定したいと考えている方は、ここまで説明した5つのポイントを参考にしてみてください。しかし、単に早期決定すればよいというものでもなく、じっくり考えるのが結局あなたにとって良いというケースということもあります。リスキリングでセカンドキャリアの準備をすることも「急がば回れ」で結果的に早期就職につながることもあります。50代での再就職においては雇用の場は増えていますが、まだまだ、早期就職先の定番ルートは無く、先達者も少なく皆さんそれぞれでキャリアを開拓されています。ご自身が納得できるポイントが何なのか、その方向性を軸とし、周囲の応援者を増やして客観性を忘れず柔軟に適応される準備を、スケジュール感を持って行うことが早期決定につながるのではないのかと思います。 

その活動プロセスをご本人のペースに合わせ、担当コンサルタントが併走しながら支援し、早期決定のお手伝いが出来たらと思っています。 

50代の再就職、早期決定される方の行動特性とは?(前) はこちら

 

キャリアコンサルタント 川畑

関連コンテンツ

2024/06/17
コラム

60代以降(定年後)の働き方は?収支の「見える化」で老後の選択肢を増やそう!

現在、日本では定年の見直しが進んでおり、2025年4月からは「65歳までの定年引き上げ」や「65歳までの継続雇用制度の導入」が義務化されます。少子高齢化に伴い労働人口が減少するなか、定年は延長傾向にあり、     また定年後も続けて働きたいというシニアの労働者も増えている傾向です。 しかし、60代以降は、働く目的が変わったり、また体力面でも現役時代とは変わったりと変化が多い時期であるため     ご自身にあった働き方を新たに探したいという方も多いのではないでしょうか。定年後でも納得できる働き方を選ぶためには、収支について十分考えておく必要があります。収支を見える化(可視化)して、必要な資金を明...

2024/05/27
コラム

50代後半~60代の再就職活動は何をすべきか?

再就職活動で何をするのか?と考えた時に思い浮かぶのは、「応募書類を作成し求人を探して応募する。そしてその後、いくつか面接を受けて再就職先が決まる」 ということではないでしょうか。確かに収入アップなどの雇用条件の改善やキャリアアップが中心となる20代・30代の転職活動ですと、そのようなルーティン的な活動がメインになるかと思います。 しかし、今後の生き方・働き方も含めて次の進路を模索していく50代後半~60代の再就職活動においては、必ずしも直接的な求職活動だけが再就職活動ではありません。ここでは、第二の仕事人生がより充実したものになるよう、再就職活動期間に行った方が良い活動を50代後半~60代向け...

2024/05/13
コラム

30年前といまの就職活動の違いは?50代・60代が転職や再就職を成功させる5つのコツ!

50代・60代での転職や再就職は難しいともいわれています。 現在就職活動をしているものの、なかなか採用に結びつかず悩んでいる方もいることでしょう。なかには、就職活動をしたくても、採用されるのかどうか不安で踏み出せない方もいるかもしれません。しかし、年齢だけで転職や再就職を諦めてしまうのはもったいないです。 本記事では、50代・60代の就職活動についての現状や、30年前の就職活動との違い、転職・再就職を成功させるコツなどを解説します。転職や再就職を目指している50代・60代の方は、ぜひ参考にしてください。 50代・60代の転職の実態 厚生労働省が公表している「令和4年雇用動向調査結果の概況」によ...

2024/03/18
コラム

50代後半の再就職事例:40年以上離れていた地元へ介護Uターン

高齢化社会という背景の中で、介護ついては、実際にかかわっている、もしくはこれからかかわる可能性があるので気になっているという方が多い世の中になってきたように思います。私自身も一人で暮らしている高齢の母をサポートしていますし、ご相談者の方でも介護ありきで再就職を検討される方も増えているように感じます。  そこで今回は、ご家族の介護を起点にUターンをしてセカンドキャリアを検討された方についての事例をご案内します。 50代後半の男性の事例です。 九州の地元を離れて関東において製造現場でご就業、豊富なご経験をお持ちでしたが、どうしても高齢のお母さまの介護をしたい気持ちが強く、40年ぶりにUターンするこ...