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2021/05/24再就職活動中のストレスとの付き合い方

再就職活動では、様々なストレスを感じることがあります。本当に辞めてよかったのだろうか、自分には何ができるのだろうか、本当に仕事が見つかるのだろうか、新しい職場でうまくなじめるのだろうか等、考えれば考えるほど、先の見えない不安を感じます。時には自分自身を否定されたような気持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。

弊社の再就職支援サービスでは、活動中のメンタルヘルスについて臨床心理士の先生のセミナーを受講できます。今回は、具体的にどのようなケースがあり、ストレスとどのように向き合っていくのか、先生がセミナーで話されているPointをお伝えします。

ストレスって何?

医学や心理学の領域では、こころや身体にかかる外部からの刺激をストレッサーと言い、ストレッサーに適応しようとして、こころや体に生じるさまざまな反応をストレス反応と言います。(※)ストレス反応が出ないように予防をしたり、ストレス反応が出た時に早めに対処することが重要となります。そのため、予めどんなストレッサーがあるかを把握しておくと良いでしょう。

再就職活動中には、離職による葛藤、生活の変化、面接や選考結果など再就職活動中の体験、新たな職場への不安などさまざまなストレッサーがあります。中でも、多くの人が体験するストレスを2つ取り上げてみましょう。

再就職活動を続けても思うような結果が出ない

一つ目は、再就職活動をやってもやっても結果が出ないことです。就職するためには内定が必要ですが、内定はだれが決めるのでしょうか。もちろん、採用企業です。自分が、一生懸命に活動計画を立てて、積極的に応募し、様々な努力をしても、相手が選んでくれなければ再就職はできないのです。つまり、努力はできても、最終的な結果を決めるのは相手なので、自分にコントロール感を持てないことが大きなストレスになります。このままだと、こころが疲弊してしまいます。

このような時は、こころにエネルギーを注入することが重要となります。具体的には、就職活動以外で、何か楽しめることやささやかでも達成感を味わえる活動をすることをお勧めします。好きなフレーバーティーをとっておきのカップで味わってみたり、働いていた時にいつか読もうと思って購入しながらも積読になっている本を少しじっくり読んでみたり、身近なところから部屋の片づけをするなどなんでもよいのです。大事なことは自分でコントロールできることをして、自分らしさを味わうことです。就職活動も大事ですが、リフレッシュできる時間も作りましょう。

再就職活動が永遠に終わらない気がして不安になる

二つ目は、就職活動の終わりが見えなくてつらいということです。このまま終わらないのでないか、ずっと決まらないのではないかという先の見えない不安感です。①で挙げた「思うような結果が出ない」状態が続くと、今度はゴールが見えない、もしかしたらずっと決まらないのでは?という、さらに大きな不安を感じるようになります。気づくと将来の不安についてぼんやり考え続けて、不安が募ってしまうかもしれません。

このような不安に飲み込まれそうな場合は、目の前の今やるべきことをやる、ということで達成感や実感を得ていきましょう。付き合っても仕方のない不安を考えても答えは出ません。将来の不安は、なくなりはしませんが、それに付き合うのはいったん止めて、活動にマイルストーンを設定することで、今やるべきこと、やれることに集中して実績を積み上げていくことが大切です。

再就職活動のストレスは「健常なストレス」

上記の2つの特徴的なストレスは、再就職活動中の人なら誰もが持ちうる「健常なストレス」です。この不安感は、病気ではなく通常の反応です。だからこそ、たまには休んだり、活動から離れて自分にエネルギーを注入しながら、自分らしいリズムを作っていくのがよいでしょう。

再就職活動を乗り切るために

再就職活動ではストレスと上手に付き合うことがとても重要です。ストレスがあるとどうしても気分の波はあります。それでも、モチベーションを落とさず、再就職活動を成功させる人は、自分のストレスとうまく向き合うことができています。

不安が大きくなる時には、誰かに話すことですっきりし、気持ちを整理することもできます。一人で抱え込まず、家族や友人と過ごしたり、弊社のキャリアコンサルタントとお話しください。また、弊社再就職支援サービスでは臨床心理士の先生のセミナー以外にも、個別相談を承っています。ぜひ、皆のサポートを受けながら再就職活動を乗り切っていきましょう!

※厚生労働省 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」

こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト (mhlw.go.jp)

キャリアコンサルタント 野村

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