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セカンドキャリアと言われても、まだ考えていない、漠然としていて困る！という方も少なからずいらっしゃると思います。

人生100年時代と言われて久しく、いつまでも自分らしく活き活きとした人生を歩んでいきたいと考えるものの、いざ自分のこととなると、まったく畑違いのことなどで『これがしたい！』とはっきりと言葉にするのは難しいものです。でも、若い頃からちゃんと考えておけば良かったと悔やむ必要は全くありません。今回は『雑談力』が意外なセカンドキャリアにつながった事例をご紹介致します。

再就職支援の場では、『いつも真面目なことばかりを話している』と硬いイメージがあるかもしれません。実は、人生経験豊富な方々との何気ない会話は、今後のキャリアにつながる大切な時間だと私は考えています。『雑談』というと『無駄なこと』と思われがちですが、コロナ禍を経験し、顔を合わせて雑談をすることが少なくなった近頃では、素晴らしいアイディアは『雑談』から生まれていたと再確認された方も多いのではないでしょうか。

何気ない『雑談』から伝わる人間力

魅力的な『雑談力』が『移住を支援する仕事』につながった方のお話をご紹介したいと思います。

その方は、再就職支援サービスにご登録後、半年間位はご家庭の事情により、積極的な活動時間の確保が難しい状況でしたが、再就職への意欲を途切れさせないようにと定期的な面談をご希望されました。

毎回の面談では、多忙だった前職の傍ら、趣味として続けていた工芸作品作りのこと、家族のように長年一緒に暮らしてきた元保護猫を献身的に介護されていること、コロナ禍でなかなか帰省できなかったご実家やその地元の暮らしぶり等々、どれも彼女の温かな眼差しが感じられる話題ばかりでした。合間には、今後はこれまでよりもゆったりとしたペースで働きたい、趣味を活かせるアートに関われる仕事がしてみたい、自治体で事務の仕事を見つけたご友人の働き方も悪くないかもしれない等、今後の生き方・働き方についても、思いつくままをお話しいただきました。

傍目にはこれがキャリアコンサルティングなの？と映るかもしれませんが、この緩やかな面談で、温かなお人柄、物事への真摯な姿勢、豊かな人間性等々、セカンドキャリアで活かせる多くの強みを共有いただきました。

『ふるさと愛』がセカンドキャリアに！

ご家庭の事情が一段落した頃、ちょうどご出身県の東京事務所の事務職求人情報が出ました。以前、「帰省してみて、Uターンも悪くないと思ったけれど、経済的なことを考えるとなかなか難しいですね」とお話しいただいたことが強く印象に残っていたこと、また帰省後お聞きした地元のお話からは、深い『ふるさと愛』が伝わっていたのですぐにこの方にご紹介したいと思いました。絶妙なタイミングでこの求人情報をご紹介することができ、「面白いですね！」とすぐにご関心をお持ち頂きました。

この方は、長年に亘り、外資系IT企業でプロジェクトマネージャーとしてご活躍されていた方です。これまでのご経験の培ったフットワークの良さを発揮され、翌日には応募、とんとん拍子で面接に進まれました。ただ、ご経験のない経理のスキルが求められたため、残念なことに採用はお見送りとなりました。しかし、その数日後、面接官からご出身県のUターン、Iターン相談窓口業務求人のご提案があり、迷わず応募、見事に内定を獲得されました。最初の面接時にこれまでのキャリアで培った視野の広さ、総合的なマネジメント力、高いコミュニケーション能力、前向きな姿勢、好奇心、臨機応変な対応力、温かいお人柄、そしてご出身県への『ふるさと愛』が高く買われ、公開されていなかったポジションにどうかとご検討頂いたそうです。

ご本人も「まさか、このような進路が決まるとは全く想像もしていませんでした。今までの経験とは全く違う進路に、周囲もきっと驚くと思います」とのご感想でした。明るく温かな『雑談力』が新たなチャンスにつながりました。

『雑談力』を磨きましょう！

このように『雑談力』は皆さまの魅力や強みを相手に伝える素敵なコミュニケーション能力です。雑談とはいえ、旺盛な好奇心、ポジティブ思考、相手に伝わるわかりやすい話し方が大切です。偶然と思えるチャンスも意識していなければ出会えません！思っていることや考えていることをためらわずに言葉にしてみて下さい。『雑談力』を磨き、キャリアコンサルタントと一緒に納得できるセカンドキャリアを見つけてみませんか？