シニア社員向けの制度としては役職定年制度が代表的な制度ではありますが、以前のように役職が外れたので、単に手当を外すといった制度では、企業が目指すシニア社員の活用・戦力化といった目的を達成することは難しくなってまいりました。本体の人事制度とは、まったく別にシニア社員の役割を定義し、それに伴い等級制度、評価制度、報酬制度についてもシニア社員専用のものを構築するという動きも近年加速しております。65歳までの雇用のほぼ義務化を背景に定年延長や同一労働同一賃金を考慮した定年再雇用制度の再構築も今後必要になってくることが予想されます。また、制度的なアプローチはもちろん大事ですが、より一層の活性化、流動化を目指すのであれば、ソフト的なアプローチも必要不可欠です。節目ごとのキャリアデザイン研修の実施だけでなくキャリアデザインセンターの設置や社内外キャリアカウセリングの活用、上司向けトレーニングなど、全体的なスキームとして構築していくことが必要となります。
今回は実際の運用面のポイントについても、他社事例を参考にしながら解説しております。
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