ライトマネジメント

お客様インタビュー:明治安田生命保険相互会社様

50代はまだまだ伸びしろがある!50代向けキャリアeラーニングが明日への活力になる(明治安田生命保険相互会社様)

人生100年時代といわれる現代では、企業のボリュームゾーンとなるシニア世代の活躍支援が注目されています。長年、会社を支えてきた人材だからこそ、意欲を持ってさらに活躍してほしい。そう願ってはいても、どのように行動変容を促せばよいのか分からず、シニア世代の意識改革・行動変容に課題を感じている人事担当者様も多いのではないでしょうか。

今回は、当社の提供するシニア世代に向けたキャリア支援プログラムのなかから、50代向けキャリアeラーニングを導入された企業様にお話を伺いました。

今回インタビューにご協力いただいたのは、「明治安田生命保険相互会社」様です。インタビューでは、人事部 ダイバーシティ推進室にてシニアの活躍推進に取り組む林様にご登場いただきました。「示唆に富み、完成度の高いコンテンツをご提供いただきました」と語る林様に、eラーニングを検討された理由、導入の決め手となったポイントなど、詳しくお話を伺いました。

長く活躍してほしいからこそ、シニア世代の再活性化に注力

――貴社は、キャリア支援に力を入れ、セルフキャリアドック体制が充実している印象を受けました。シニア世代に対してどのような課題をお持ちだったのでしょうか?

林様:当社は、いわゆるバブル期に多くの職員を採用したことから、現在50歳以上の職員が多い人員構成となっています。この職員層は、3040年の勤続期間の中で実績を積み重ね、高度なスキルも持ち合わせています。しかし一部には、ご自身の実績やスキルの価値をただしく認識できていない方や、逆に、一度身につけたスキルをアップデートせず、時代に即していないことに気づいていないことが原因で、役割発揮が十分にできないといった方もいる世代かと思います。そうした方々の内省を促し、メタ認知力を高め、今後も挑戦し続ける動機づけにどう繋げていくかという点に課題意識を持っていました。

――多くの企業様が同じ悩みを抱えています。そうしたなか、貴社は2019年に65歳定年制度を導入されました。シニア世代に向けてどのような取り組みを実施されていますか?

林様:当社は目に見える商品を持たないため、人財力が全てです。そのため、「人材」を「人財」と呼称し、さまざまな取り組みを行っております。ことシニア層に関しては、役職定年の廃止、定年年齢の65歳への引き上げなどの人事制度(ハード)面の整備とともに、マンパワーグループに研修運営を委託しているキャリアデザイン研修、キャリア開発研修や、キャリアコンサルティングといったソフト面によるサポートも実施しています。

――今回、eラーニングを導入いただいた背景を教えていただけますか?

林様:5058という特定年齢層を対象に実施している集合型のキャリア研修は、受講者の意欲向上に非常に効果的です。しかし、受講を終えて日常に戻ると、多忙な日々に追われてしまい、受講で得た気づきや学びを忘れがちです。

そこで、受講後に講義内容をリマインドする機会の提供や、またキャリアに悩んだ際に講義内容を振り返り、自身の強みや価値観を再認識できる機会を提供したいという思いから、いつでも好きなときに講義を復習できる環境を整備しようと考えました。

また、研修受講対象年齢以外のシニア世代職員や、シニア世代以外の職員にも受講機会を提供したいという思いもあり、eラーニングの導入に至りました。

採用の決め手はミドルシニアの活躍支援に向けた豊富な経験と熱量のある講義

――数ある研修会社のなかから当社のeラーニングを選ばれた理由は何でしょうか?

林様:キャリア研修には毎回200名程が参加しますが、マンパワーグループの講師の方の熱量ある講義が受講者を引き込み、一人ひとりの内省を深めることから、受講者の満足度が高く、研修の実効性が高いと感じていました。その講師に講義していただけること、また弊社の経営理念や人事制度を前提とした内容にカスタマイズできることが導入の決め手になりました。

講義では、キャリアに関する一般論や机上のキャリア理論を伝えるだけではなく、学んだ内容を受講者が自分ごと化し、理論を実践に活用してどのように考えて行動していくのか、具体的に示していただいています。シニアの活躍支援に長年携わっている講師の豊富な経験を背景に、さまざまな知見を共有いただけることから、受講者の行動変容を促し、実践行動につながる実効性の高い研修運営ができていると感じています。

――eラーニングの導入にどのようなメリットを感じていらっしゃいますか?

林様:先述の通り、研修受講対象となる年齢層以外も含めた全職員が、自由に受講できる環境を提供できたことに大きなメリットを感じています。eラーニングなら、自宅や帰宅途中でスマートフォンによる受講もできます。多忙な職員でも少しずつ受講できるよう、1テーマが10分程度で完結する構成にする工夫もしていただきました。

――貴社には「長く働きながら活躍して輝いてほしい」という温かいメッセージがあると感じています。ヒアリングの際に、林様が「50歳からでも伸びしろがある」とおっしゃっていたのが印象的でした。

林様:シニア世代は、長年の会社生活で培ってきた知識やスキル、強みを持っています。しかし、それを自覚する機会や、また自分が本来実現したかったことが何であったか、振り返って考えるきっかけが少ないのが現実だと考えています。

弊社では、役職定年制を廃止し、60歳以降でも管理職登用するケースもあり、シニア世代が活躍できる環境の整備を進めています。研修がキャリアを考える一つのきっかけになり、すでに持っている自分のリソースや自分の強みを自覚することで、希望を持って挑戦し続けてほしい。そして、長く輝き続けてほしいというメッセージは、受講者の心に響くのではないかと思います。

キャリアの8割は偶然の出来事から作られる。転機をどう活かしていくかがキャリア形成の鍵になる

――コンテンツのなかでとくに印象深いカリキュラムはありますか?

林様:「キャリアの8割は偶然の出来事や予期せぬ出来事から形成される」というプランド・ハップンスタンス(Planned Happenstance)(※1)が挙げられます。多くのサラリーマンには異動があり、希望の部署に配属されないこともあり、それを後ろ向きに受け止めてしまうこともあります。プランド・ハップンスタンス理論は、自身に起きた想定外の出来事を前向きに捉え、今後のキャリアに活かそうと考えるきっかけづくりに寄与すると思います。

また、例えば営業など、自身に苦手意識がある部門への配属や、想定外の転勤などの「転機」が訪れたときに、それをどう受け止めて乗り越えていくのかという点について、今回、ナンシー・K・シュロスバーグの4S(※2)をコンテンツに導入いただきました。予期せぬ転機にあたり、自分の置かれた状況を客観的に見て、自分のリソースを使って、どのように戦略的に対処して転機を乗り越えていくのかを示唆できる研修内容となりました。

※1)プランド・ハップンスタンス(Planned Happenstance):計画された偶発性理論。20世紀末にスタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が提唱。

※2)ナンシー・K・シュロスバーグの4S:転機に直面した際に、自分のリソース(資源)である、状況(Situation)、自分自身(Self)、支援(Supports)、戦略(Strategies)の4つのSを点検し、対処することが重要とされ、「4Sモデル」ともいわれる。

――受け止め方次第で、転機から得られたものを、今後のキャリアに活かしていけるのかも変わってきますね。

林様:そうですね。例えば自身のリソースの一つとして「コミュニケーション力」がある場合、異動先で協力者を見つけると同時に、旧知の仲間にも支援を仰ぐことで、異動先で新しい価値を創造し、自分も想像していなかったようなキャリア形成につなげていくこともできるのだと思います。

――キャリアを考えるうえで基本となる「Will Can Must」のフレームワークについては、どのようにお考えでしょうか?

林様:日々の目の前の業務に追われると、Must(すべきこと)の理解は進みますが、Will(したいこと)とCan(できること)を認識する機会は得られにくいものと思います。Willについては、内省を促す機会を提供することで、ある程度自覚することができると思います。一方、Canについては、自分にとってはできることが当たり前になってしまい、他者からのフィードバックを受けて初めて認識し得るものではないでしょうか。自分の苦手分野は自覚していても、自分の長所や強みをしっかりと自覚できている人は少ないと思います。研修では、グループワークにおいて他の受講者から受けるフィードバックを通じ、自分の強みに気づいた方も多くいらっしゃいました。シニア世代だからこそ、多彩な経験と自分の強みや持ち味を自覚し、今後の活躍に活かしてほしいと思います。

会社が決めたゴールではなく、自分の決めたゴールに向かって生き方を考える機会を創出したい

――eラーニングの活用やキャリア支援について今後の展望をお聞かせください。

林様:長い人生を考えるうえで、自分のキャリアとしっかり向き合っていくことは、とても大切です。多くの人は、今週はどのように仕事を進めるか、今月、今年度のチーム目標に対してどのように成果を上げていくのかなど、短期的・中期的な時間軸に意識が向きがちです。そこで人事部としては、中長期的なキャリアビジョンから逆算して今を考える機会を提供したいと考えています。

例えば、毎年行われる人事面談の前には、今回のeラーニングの受講を推進するといった啓発活動を進めていきたいと考えてます。

――これからのキャリア支援に向けて、当社にどのようなことを期待されますか?

林様:日本では60歳定年制が多く、また60歳が還暦という節目であるという考え方が根強く残っていると思いますが、年齢はただの数字で、60歳は単なる通過点に過ぎません。60歳一区切りという意識を払拭し、長いスパンで、イキイキ、ワクワク活躍できるという、マインドセットを通じて行動変容を促していきたいと考えており、引き続きお力添えをいただければと思います。

――弊社では『人生100年時代』というコンテンツもご用意していますし、全世代向けのコンテンツも提供しています。さまざまな知見を踏まえて、これからも貴社を全力でサポートできるように尽力いたします。本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

企業名 明治安田生命保険相互会社
ホームページ  https://www.meijiyasuda.co.jp/index.html
人事部 ダイバーシティ推進室 林 忠淳 様

年代別に求められる期待役割に応じたキャリアデザイン研修を提供します

20代から定年前まで、様々なライフステージにある社員が外部環境を捉えたうえで自己理解を深め、組織に貢献できる役割を自ら見出します。30年以上キャリア開発支援をしてきたライトマネジメントだからこそできる、キャリア開発に最適なソリューションを提供いたします。

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